こんにちは。
パッシブハウスｘ
「ずっとお金のかからない家をつくろう」
の工務店 株式会社スズモクの鈴木です。
その目指す理由や、つくる家の詳細は
スズモク公式WEB
https://www.8341ie.com
住宅ローンが通らないシリーズ
事前審査を出して
「残念ながら今回の審査の方は通りませんでした。」
こんな連絡が金融機関さんから
届く場合があります。
通らない理由やパターンは
ある程度パターン化されています。
今回は
ポイ活＆リボ払いを紹介します。
【物語】借金ゼロなのに…僕の「ポイ活」が、夢の注文住宅を遠ざけた日
「見てくれよ、沙織！ この土地、最高じゃないか？」
32歳の僕、拓也は、
妻の沙織に興奮気味に話しかけた。
設計事務所で働く僕の夢は、
自分の手で設計した家に住むこと。
その夢を叶えるための土地が、
ついに見つかったのだ。
日当たりが良く、
静かな風が通り抜ける高台の土地。
ここに、僕が夜な夜な
描いてきた設計図通りの
「僕たちの城」が建つ。
そう思うだけで胸が熱くなった。
僕のもう一つの特技は
「ポイ活」だ。
支払いは全てクレジットカードの
「リボ1回払い」。
利息が発生するものは一切使わない。
航空会社系、スーパー系、
ネット通販系…
あらゆるシーンで最も
還元率の高いカードを使い分け、
ポイントを稼ぎ出す。
それが僕の「資産防衛術」であり、
誇りでもあった。
自己資金も目標額に達し、
僕たちは土地の売買契約を結んだ。
そして、いつも仕事で
お世話になっている工務店の
斎藤さんの紹介で、提携銀行に
土地先行融資を含む
住宅ローンを申し込んだ。
「借金はゼロ。延滞もなし。完璧だ」
僕は自分の
クリーンな
信用情報に
絶対の自信を持っていた。
しかし、数週間後、
僕のスマホに表示されたのは、
斎藤さんからの沈痛な声だった。
「拓也さん…申し訳ありません。
銀行から連絡があって、
今回はローンを見送りたいと…」
「…え？」
意味が分からなかった。
借金ゼロの僕が、なぜ？
頭の中が疑問符で埋め尽くされる。
すでに土地の契約手付金も支払っている。
このローンが通らなければ、
最悪の場合、手付金は戻ってこない。
夢のマイホーム計画が、
根底から覆されようとしていた。
「どうしてなんですか！ 僕、何かしましたか？」
電話口で声を荒らげる僕に、斎藤さんは冷静だった。
「拓也さん、落ち着いてください。
何か原因があるはずです。一度、
ご自身の信用情報を開示してみましょう。
それと…念のため、お持ちの
クレジットカードについて
教えていただけますか？」
すぐに信用情報機関で情報を開示した。
しかし、そこに記載されていたのは、
延滞などの事故情報は何もない、
どこから見ても綺麗な取引履歴だった。
「やっぱり問題ないじゃないですか…」
途方に暮れる僕に、斎藤さんは次の手を促した。
「では拓也さん、この信用情報の
1枚1枚の『ご利用可能枠』を確認して
いただけますか？
特に『キャッシング枠』
という項目を見てください」
僕は「ポイ活」のために
作った十数枚のカードの情報を、
一つ一つ確認していった。
ポイント残高ばかり
気にしていた僕にとって、
「ご利用可能枠」のページは
ほとんど見たことのない場所だった。
そして、僕はそこに記載された
数字を見て、凍り付いた。
僕自身は一度も使ったことのない
「キャッシング」。
しかし、僕が持つカードには、
1枚あたり30万円や50万円のキャッシング枠が、
ご丁寧にも自動で付帯していたのだ。
僕は電卓を取り出し、
震える指でその数字を足し上げていった。
50万、足す30万、足す50万、足す…。
合計額は、600万円を超えていた。
「これが…原因だったのか…」
っと、もっと
大きな問題は
利息の支払いのない
1回リボ払いだった・・。
銀行の目には、こう映っていたのだ。
リボ払いは1回であろうとも
毎月あれば、ローンを組んでいるのと同じ。
※カードの枚数も多いので警戒されます。
毎月10万円のリボ払いがあれば
10万円ｘ12ヶ月ｘ35年＝4200万円
※住宅ローンを35年計画でつくる場合
本当なら借りられる金額から
4200万円マイナスとなるのだ・・。
僕の「資産防衛術」は、
実は巨大な「潜在的負債」を
築き上げる行為だった。
僕は、自分の無知が
招いた事態に愕然とし、
沙織に顔を合わせることができなかった。
「ごめん…沙織…」
僕の謝罪に、沙織は静かに言った。
「ううん。原因が分かってよかった。
二人でやり直そう」
斎藤さんも、僕たちを励ましてくれた。
「大丈夫です。拓也さんの設計した素晴らしい家、
絶対に建てましょう。そのために、
今やるべきことを一つずつ片付けていきます」
斎藤さんの的確な指導のもと、
僕たちの再挑戦が始まった。
毎月のリボ払いをすべてなくす。
生活に本当に必要なカードを
1枚だけ残し、他のカードは全て解約する。
残したカードも、すぐにカード会社に
電話してキャッシング枠をゼロにしてもらう。
信用情報に解約や枠の変更が反映されるまで、数ヶ月待つ。
その間に、他の金融機関を探しておく。
一枚一枚、愛用してきた
カードにハサミを入れるのは、
自分の愚かさを清算する儀式のようだった。
そして、3ヶ月後。
クレジットカードに存在する
「見えない借金」から
解放された僕たちは、
斎藤さんが見つけてくれた別の銀行に、
改めて住宅ローンを申し込んだ。
結果は、「承認」。
先日、僕たちは契約を
終えた土地の地鎮祭を
執り行った。
更地の真ん中に立ち、
澄み渡る青空を見上げる。
僕が描いた家の設計図を、
沙織が嬉しそうに覗き込んでいる。
「目に見えるポイントよりも、
目に見えない信用のほうが、
ずっと大事なんだな」
僕の呟きに、沙織は静かに頷いた。
僕たちの城づくりは、
一度は大きな壁にぶつかった。
でも、そのおかげで僕たちは、
本当の意味で「家を建てる」ことの重みと、
足元を固めることの大切さを学んだ。
この土地の上に、
僕たちはただの箱ではなく、
確かな信頼という土台の上に、
家族の歴史を築いていくんだ。
～FIN～
ポイントが貯まるからといって
リボ払いは
利息の支払いがなくとも
1回だけでも
よくないので注意してください。
ちなみにキャッシングのカードは
もっているだけで
住宅ローンNGです。
また事前審査で落とされた場合、
落とされた金融機関さんと
大丈夫な状態をつくれるまで
交渉すること。
他の金融機関さんにNGの内容を
もっていかないように
1つの金融機関さんの中で
一度解決すべきです。
※通らなくても！！
NG内容によってはその金融機関さんでは
住宅ローンを通すことは出来ないことがありますが
NG内容を拡散してしまうと
どこの金融機関もNGという最悪な結果になります。
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