こんにちは。
パッシブハウスx
「ずっとお金のかからない家をつくろう」
の工務店 株式会社スズモクの鈴木です。
その目指す理由や、つくる家の詳細は
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今日は窓の選択について
お話させていただきます。
「アルミ樹脂複合+トリプルガラス」
vs「オール樹脂+ペアガラス」
徹底比較!後悔しない窓選びはどっち?
家づくりの窓の仕様を
決める段階で多くの方が直面する究極の選択。
それが「アルミ樹脂複合サッシのトリプルガラス」
と「オール樹脂サッシのペアガラス」の戦いです。
※オール樹脂サッシ+トリプルガラスなら
迷うこともなく完璧です。
この2つ、実は見積り金額が近くなることも多く、
「ガラスの枚数をとるか、枠の素材をとるか…」
と頭を悩ませる、まさに永遠のライバル。
のはずですが、
きっと世間の皆様からは
「アルミ樹脂複合サッシの
トリプルガラス」
が金額も高く性能も高いと思ってますよね?
カタログの断熱性能(U値)を見ると、
「アルミ樹脂複合サッシのトリプルガラス」の
ほうが数字はいいです。
しかし、本当にそうでしょうか?
一見互角?性能スペックの確認です。
外気温0℃、室温20℃の環境で、
両者の性能を比較した表を
見てみましょう。
窓全体のU値|枠の表面温度|ガラスの表面温度
① アルミ樹脂複合+トリプル
1.07W/m²·K 約 12.3℃ 約 18.3℃
② オール樹脂+ペア
1.14W/m²·K 約 16.6℃ 約 17.4℃
窓全体のU値(断熱性)だけ見れば、
わずかに①が優れているように見えます。
※数値が低い方が高性能
しかし、本当に注目すべきはそこではないのです。
「枠の表面温度」こそが、
住んでからの快適性を左右する
重大な秘密が隠されているのです。
シナリオ①の弱点:
「高性能ガラス」と「平凡な枠」のアンバランス
シナリオ①「アルミ樹脂複合+トリプルガラス」は、
一見すると「トリプルガラス」という響きから、
非常に高性能に感じられます。
実際にガラス面の表面温度は18.3℃と優秀です。
しかし、その
最大の弱点
は「枠」にあります。
アルミと樹脂の複合枠は、
オール樹脂枠に比べて断熱性が劣るため、
枠の表面温度は12.3℃まで低下します。
これは、高性能なエンジンを積んでいても、
タイヤが標準的な乗用車のようなもの。
せっかくのガラス性能を、
枠が足を引っ張って活かしきれていないのです。
この「12.3℃」という冷たい一点が、
住んでからの不快感の源泉となります。
シナリオ②の強み:
「高性能な枠」がもたらす圧倒的な安定感
一方、シナリオ②「オール樹脂+ペアガラス」の強みは、
その「バランスの良さ」です。
主役は間違いなく「オール樹脂枠」。
その高い断熱性能により、
枠の表面温度は16.6℃と、
室温にかなり近い温度を保ちます。
ガラス面の17.4℃と比べても、
温度差はほとんどありません。
窓全体が均一に高い表面温度を
保つことができるため、
弱点という弱点が見当たらない。
まさに、攻守のバランスが取れた
優等生と言えるでしょう。
勝負の決め手:
「快適性」と「健康」という名の体感性能
では、この表面温度の違いが、
実際の暮らしにどう影響するのでしょうか。
快適性:
足元の「ヒヤッと感」
は枠が原因だった
暖房をつけているのに、
なぜか窓際だけが寒い…。
その正体は、冷たい窓によって
冷やされた空気が下降する
「コールドドラフト」です。
この現象の引き金となるのが、
窓の中で最も冷たい部分。
つまり、シナリオ①の
12.3℃の枠です。
この冷たい枠が強力な
コールドドラフトを発生させ、
足元の不快な冷え込み
を生み出します。
ーーーーー
実測(2012年築の自宅:アルミ樹脂複合サッシ+ペア)
では枠の上の方より
下の部分がより冷えていますので
足下が冷えやすくなっています。
ガラスはそこそこ大丈夫です。
※暖房などの暖気は上の方に行くのでこうなります。
ーーーーー
一方、
窓全体が暖かい
シナリオ②では、
この現象が起きにくく、
窓のそばでも
快適に過ごせます。
結露はカビやダニの温床となり、
家族の健康を脅かします。
結露は、窓の中で
最も温度が低い場所
に発生します。
結露リスクが最も高いのも、
シナリオ①の12.3℃の枠なのです。
少し加湿しただけで、
この部分から結露が始まる
可能性を常に秘めています。
その点、全てのパーツが
高い温度を保つシナリオ②は、
圧倒的に結露に強く、
健康的な室内環境を
維持しやすいと言えます。
【結論】
数値、快適性、健康リスク、
全ての分析結果が、ただ一つの答えを
指し示しています。
選ぶべきは
「オール樹脂サッシ + ペアガラス」
です。
一つの弱点が全体の足を引っ張る
アンバランスな高性能窓よりも、
全ての部材が高いレベルで安定している
バランスの取れた窓の方が、
実際の暮らしにおける
満足度は格段に高くなります。
枠の性能の伴わない
トリプルガラスは単なる
営業トークなのでご注意ください。
またアルミ樹脂複合サッシの
引き違いの場合、下レールは
「アルミ」になり
5℃とかの温度を
指すことがあります。
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